耳の解剖学用語


耳鍼療法にもちいる解剖学用語は、殆ど学校で習わないので最初は戸惑います。鏡を見ながら自分の耳で、耳の解剖図を見ながら理解していきましょう。なるべく分かりやすいように説明してみましたが、言葉で逆に分かりづらいという方は図だけ見た方がいいと思います。あと、耳の形はかなり個人差がありますので、最初図のイメージだけでは戸惑うことがあります。

耳介
耳のこと

外耳孔
耳のアナのこと。耳穴とはいわない。

耳甲介
耳の中央部、一番くぼんだ所、耳で「ギョウザ」を作ったとき、具が入るであろう所。耳輪根を境に、耳甲介艇(上)と耳甲介腔(下)がある。

耳甲介艇
耳甲介の上半分

耳甲介腔
耳甲介の下半分。外耳孔の外側。

耳輪
耳外側の円周、耳の輪郭を形成する部位。

耳輪尾
耳輪の外側部、ダーウィン結節より下、耳垂より上の部

耳輪脚
耳輪が耳の外側から上、そして内側にぐるっと回って下がる辺り。

耳輪根
耳輪脚の更に下、耳甲介の中に入ってくる所。

対耳輪
対耳珠から始まって上行する稜線。耳甲介をおわんにたとえるとその縁に当たるところ。耳の反射区で言うと脊柱に相当し、臨床上よく使うところ。

対耳輪上脚
対耳珠から上行した稜線は二股に分かれる。その上の枝。三角窩の上側の辺。

対耳輪下脚
二股に分かれた稜線の下の枝。三角窩の下側の辺

耳珠
外耳孔(耳の穴)を覆うように出ている突起。おじさんになると毛が生える所。

対耳珠
耳珠の外側に対である突起。

珠間切痕
耳珠と対耳珠の間にある切れ込み。

三角窩

対耳輪上脚・下脚と耳輪を三辺とする三角形のくぼみ。膝、足など下肢の反応が出るところ。

舟状窩

対耳輪と耳輪の間にあり、耳全体で言うと上外側部。サザエさんがつかむカツオの耳の場所はこのあたりかと思われる。肩、腕、指などの上肢の反応が出るところ。

耳垂
耳たぶのこと。ピアスをあけるところ。

ダーウィン結節
犬猫の耳の尖端に当たるところ。ヒトの進化の過程の名残だとしてダーウィンが名づけた。耳輪外上方。

耳尖
耳を縦に折り曲げて、その折り目になる上端。よく瀉血に用いる。